宮城県南のK28を走ってきた。県南の美麗県道として、筆者の中ではすでに定番化しているK28だが、冬季の安全なツーリングコースという側面もある。本格的な冬を迎える前の現状視察の意味もあった。この日は晴天だったこともあり、西にそびえる蔵王連峰を道中堪能しまくる道行きとなった。
丸森町と柴田町を結ぶK28にどこから乗るか。諸説あろうが、久しぶりなので冒険はせず、岩沼市内のR6から分岐して阿武隈川沿いを南下することにした。太白区生出からE4東北自動車道・仙台南ICを横目で見つつ、名取市内から岩沼市内へ。途中のK39で酷い工事渋滞に巻き込まれつつ、R4を経てR6へ。程なく右折してK28へ。
ようやく乗ったK28も、主に工事車両が多くペースは上がらない。しかし冒頭に書いたように、西に目をやれば常に蔵王連峰が見える。すでに冠雪しており、青い空をバックにそびえる姿にはほれぼれする。素晴らしい。ペースが遅くても仕方ないと思えてしまう。
ドライバーズハイをあきらめても、写真を撮る楽しみがある。ちょこちょこと脇にプン太郎を停めては撮影してみる。最初に停めたちょっとしたスペースから再度出発する時に、右フロントを縁石にガッツリこすりつけてしまった。走行にはまったく影響なし。バンパーは見事にその仕事を果たしたと言える。これだけ頻繁にあちこち走っていればこういうトラブルもある。こすり傷はいわば勲章のようなものだ。
などと、簡単に気持ちを整理できるわけもない(泣)。ごめんねプン太郎。ともあれ起こしてしまったことは仕方ない。こすり傷はともかく、バンパーの右脇は無理やり押し込めば、少なくとも見た目は何もなかったかのように保持もできる。リアバンパーの塗装剥げの1件と合わせて、対応を考えねばならない。リアだけで7-8万と言われているので、優先順位は低いけれど。
気持ちを切り替えてさらに南下。平野の広々とした景色と、田園地帯特有の直線路をかっ飛ばしていると、東北暮らしの良さを実感できる。まぁ積雪というデメリットもあるにはあるけれど……。直線だけでなく、小さな集落ごとにタイトなコーナーも味わえる。K28はペース云々よりも、道路のバリエーションを楽しむ道なのだな、うん。そんな風に夢中で南下していたらいつの間にか丸森町へ。どうせならいつもの八雄館で買い物をして、あわよくば昼ごはんも食べてから帰ろうか。町内に東から回り込む。11時になろうとしていた。
八雄館内に掲げられた町内お散歩地図(手書き)を眺めていたら、新規開発を狙っていたあるお店が定休日なことが判明。訪れた曜日はどうやら丸森町の多くのお店の定休日にあたっているらしい。さてどうするか。丸森での昼食にこだわるか?帰路途中でどこかに寄るか?逡巡することしばし、やはり町内で食べていくことにした。次なる候補は「ラーメンきく屋」さんである。
煮干し中華800円+煮玉子100円
大腸を慮って煮干し中華一杯のみ。チャーシューご飯を追加オーダーするかかなり迷ったが、結論から言うとこれはあきらめて正解だった。食べられるが消化しきれない。カウンターはひとり客が多く、みな真剣勝負といった面持ちで煮干し中華と対峙している。真面目な仕事には真面目な客がつくのだろう。接客も気持ち良い。ラーメンそのものは、筆者にとってNG料理なのだが、きく屋さんをきらいになれない。それにきく屋さんのラーメンはひたすらこってりみたいなやつとも違うので、筆者判断でぎりぎりセーフといったところ。もっとも残念ながらスープは残すことになる。
退店しても11時30分。村田町方面から帰ることにする。田んぼの真ん中を縫って走るいつもの道。番号や道路名がわからない。丸森町内からK105やR113を縦断し、蔵王さくらロードに接続するあの道である。生活道路なので交通量がやや多い。K105やR113に左折しても良いのだが、その途中はおもしろくても、結局R4に合流して北上するしかない。そう考えると脇道に逸れることも億劫になってしまう(そのくらいR4は筆者にとって魅力がないのだ)。そこでこの日はシンプルにまっすぐ進むことにした。大河原でR4をまたぎ、村田町へ向かう途中でまたまた蔵王が美しかった。村田町からはK31で何事もなく。
帰宅して14時前。のんびりと午後を過ごすことができた。プン太郎を傷つけてしまったのは痛恨事例だが、冬季のツーリングコースパトロールの初回としては上出来。次回は海沿いを北上する予定である。