最近の近距離ツーリングをまとめて振り返っておきたい。これらは言ってみれば散歩みたいなもので、ひとつひとつの散歩には、それぞれに感じたことや記憶以外にも残しておきたい景色がもちろんある。しかし長く記憶に残るのは、色や匂いなどのいわゆる五感に直結なものが多いとも思う。匂いは無理だが、2021年晩夏の仙台周辺の色は残せるかもしれない。
家人を朝に職場へ送っていき、そのまま向洋海浜公園で少し時間をつぶす。駐車場が大混雑で驚く。休日朝の蒲生干潟にこれほどサーファーが集まるとは……。でも彼らの会話を聞いていたら、我々クルマヘンタイの会話とまったく同じで笑ってしまった。主語が「クルマ」から「波」「海」に変わるだけなのだ。松島町内へ移動し、ナイスハンバーガー屋さん「Harry's Junction」で昼メシ。開店直後の11時過ぎに入店したのに、すでに数組の先客が。人気店である。帰路は松島町内から大郷、大和町の田園地帯。暑いことは暑いのだが、空が高く雲の密度が薄い。
朝から家人の所用で泉中央に。予想以上に早く終了したので家人の提案で伊豆沼へ。普段は前日から行く先を決め、経路もほぼ脳内シミュレーションしてから出かけるのだが、出先で突然プランを立てるのは新鮮。とは言えシトロエン C3だったこともあり、定番コースを淡々と走ることにした。伊豆沼農産の直売所「くんぺる」でメンチカツサンドと蒸しパンなどを購入。ひとつひとつがウマイので、これでもご馳走。帰路はR4をまたぎ、E4東北自動車道と並走する農道を久しぶりに走り、K59へ合流。あとはいつものコース。
濃い緑一色だった田園が見るみる緑色から黄金色に変わっていく。雨が降って風が吹けば、すぐに秋に変わってしまうだろう。県外に出るな入るなと囂しい(かまびすしい)昨今ではあるが、宮城県内だけでも美しい風景は堪能できる。それに飲食店の新規開発を絡めれば、充分ボリュームのあるツーリングを組み立てることはできる。忙しい。