2021年春に就職した息子が、長期出張で福島県は郡山市に滞在している。毎週土曜日は休みだというので、筆者の休みと合致したある日に訪ねてみることにした。昼ご飯をいっしょに食べる。顔が見られれば良い。こうなればものすごく久しぶりとなる伊達市梁川から三春町までの福島県内K51-K40がメインディッシュとなる。これは当ブログ初期からのコメント欄常連のじゃるさんにかつて教わったコースであり、ツーリング目的地としての福島県の魅力を最初に発見した思い出深いコースでもある。宮城県村田町-蔵王町-白石市を経由してこのコースで郡山を目指すと約3時間半の道のり。いざ。
郡山の繁華街に昼時に到着するためには、上記のような所要時間だから朝8時前後に出発することになる。村田町へは王道のR286経由のK31で。蔵王町へ越境し白石川沿いでR4に乗ると、福島県伊達市までは車列に紛れて南下する。伊達市霊山、阿武隈急行の梁川駅のあたりまでトラフィックはひたすらスローなのだが、K122から霊山の斎場を経由して桑島食堂へ至る道に乗れば一転、思いのままのペースで走れるようになる。伊達市立小国小学校脇からK51に乗っても同様で、前走車も追従車も皆無となる。時あたかも五月の好天。我を忘れてひたすらプン太郎との対話を楽しむ。なのでこの区間の画像が1枚もない(笑)。ひたすら走り続けてとうとう三春町へ。
三春町役場脇の駐車場でひと休み……と思って近づいて行くと、見た事のない大きな建物が新設されている。何かと思ったら新庁舎なのだった。すごい。お金あるなぁ三春町。ひと休みしつつ時計を見ればほぼ11時。郡山駅までの道のりをざっと確認し、所要時間を調べると20分強と出た。三春と郡山って近いのねと改めて知る。息子にリマインダーメッセージを送り先に進む。ここから先は所要時間優先なので冒険しない。そもそも道がよくわからない(笑)。R288を大人しく走り始めたら、ほどなく「郡山駅前」と行く先表示している福島交通の路線バスの後ろについた。こいつに付いていけば必然的に待ち合わせ場所の郡山駅に到着するという寸法だ。途中で追い越してしまったが(路線バスだから当然バス停で停まる)、おかげで郡山駅西口の適当な駐車場に11:22に到着。予想時間どおりだと気持ち良い。
息子と待ち合わせしたのは西口のバス乗降場付近なのだが、停めた駐車場は2ブロックほど離れていた。2016年に家人とこの周辺をうろついたことがあり、なんとなくの土地勘はある。てくてく歩き出す。するとどうだ、味わい深い建物が次から次と現れる。そのたびにカメラを向けるのでなかなか駅に着かない(笑)。
西口、Big-iなる複合施設の前に到着。息子と落ち合う。高校生だった数ヶ月前に比べると歩き方がしゃきっとしたようだ。さすが肉体仕事従事者だけのことはある。
さっそく昼食へ。郡山で昼メシときたら、筆者的には「元祖肉処源氏」の一択である。
前述の2016年以来の訪店だが味わいは変わらず。筆者はデミグラスソース、息子はレモン風味をオーダー。どちらもうまい。食後、時計を買いたいという息子につきあって郡山市街地を徘徊。残念ながら意にかなう時計店を見つけられなかったが、郡山市街地は堪能できた。うろうろ歩いて疲れてしまった。息子をホテルへ送って一路仙台へ。
いつだって帰路が問題だ。どうすれば往路と同じくらい楽しくなるだろうか。ただし疲れている。妥協案として郡山からE4東北自動車道へ乗る。白石ICで降りてコスモスラインで村田町へ北上すれば楽しいだろう……。と目論み郡山ICへ市内を横断。これが!実に!退屈な道となってしまった。単純に混んでいた。以前じゃるさんのMiToの後ろについて市内を走った時もそうだった。混んでいた(大事なことなので2回言う)。この日もそうだった。耐えに耐えてE4に乗ればあとはスルスルなのだが。国見SAでひと休みして白石ICで降りる。R4を考え無しに北上してしまったら、朝走った農道まできてしまった。そうなのだ。コスモスラインを走ろうと思ったらR4を一瞬南下しなければならなかったのだ。ずこー。今さら戻るのもしんどいので、諦めて往路と同じ道を走る。
せっかくなので、いつもはその脇を走り抜けてしまう田んぼの中の祠を訪れてみることにする。
鉾附(ほこづき)神社。ご縁起は源義家、1051年にまで遡るという。まだ田植えをしている田もある。農作業をしばし見学。
家から40分くらいで来られる距離にこんな良い場所があったのか。いつもは走り抜けて横目で見るばかりだったこういう気になる場所を、いずれ片っ端から訪れてみようと思っていた。もう残り時間も少ないはずだから今後は特にだ。遠っ走りせずともこんなに豊かな場所がある。ともあれこの日はそのまま帰宅。
9時間/289km
久しぶりの福島遠征は極上ツーリングになった。もう少しのんびりペースで走ることができるようになれば、復路は猪苗代を経由してそれなりの峠道を含め宮城県七ケ宿町へ戻ってくるというコースもとれるようになるだろう。福島、郡山、いいぜ!