おいおいこいつはクルマブログじゃねえのかよ!という声が上がるであろうことは百も承知で、でも出先でおいしいものを食べるのは、ツーリングのモチベーションとして小さくはない。2021年ツーリング先で食べたおいしいものを振り返ってみたい。もっともこのブログでは、本当においしかったものしか紹介していないので、トップ3などの俗なことはしたくない。それらの中でどうしても忘れ難い、体験として抜きん出た5つを取り上げようと思う。
鬼首・食事処おふみのラーメン
プントエヴォで行く!春を待つ鬼首 など
やさしい味のラーメン、豪快な盛りつけの定食。食事処を知らずいつも困っていた鬼首で出会えた胃袋の止まり木。料理もうまいが、お店のおばさんのお人柄が良い。あのおばさんに「ごちそうさま」を言いたくて立ち寄りたくなる。
松島町・Harry's Junctionのハンバーガー
プントエヴォで行く!松島町にうまいハンバーガー屋あり など
そもそもツーリングレポートを一本書くための訪店だった。だがおいしかったのはもちろん、お店の雰囲気も良く、なんと言ってもハンバーガーは筆者のソウルフード(使い方を間違っている)でもある。気が付けば「もはやわざわざ書くまでもない」という頻度で足を運ぶようになってしまった。多彩なメニューのまだ1/3も制覇できていない。困ったことだ。ちなみに「食べに行ったことをわざわざ書くまでもないお店」の筆頭は定義山の門前喫茶Norahである。2週に1度くらいは行っているもんな。
南会津・和泉屋旅館の晩ご飯と朝ご飯
プントエヴォで行く!南会津・和泉屋旅館の夜
田舎の日本旅館の、これぞ晩飯。宿そのものの風情も最高だが、地場食材で構成された晩ご飯と朝ご飯は感激ものだ。一人旅の客にたっぷり大人二人分のお櫃メシを供してくれるのも、いっそ見識と解釈したい。2021年どころか2000年代に入ってから泊まった宿のベスト3に輝く旅館。また行きたい。食べたい。
上山市・ニュアージュマフィンのマフィン
プントエヴォで行く!山形K13とそば竜山
プントエヴォで行く!灼熱の山形・高畠町のシフォンケーキと七ケ宿
そもそも図抜けておいしい上に、筆者の場合はツーリング特有の旅情も加味されてしまう。量販を考えず、少量を責任持って売るというスタイルも、また筆者好み。もちろん日保ちしない。そこもいい。どちらを掲載するか迷ったのが南陽市のにんまるのシフォンケーキ。こちらは超絶走り甲斐のあるワインディングロードの果てにあるという、その立地もそそる。
花泉町・カフェまんまるやのデザート
C3で行く!花泉のまんまるや など
そもそもランチがおいしいのだが、季節折々にメニューの変わる菓子類もその味わいから推測するに、ランチと同等以上の手間をかけておられるのだろう。6月に食べた「カシス水ようかん」は、おいしいことはもちろんだが、美しい姿に驚かされた。しかもそれは同行した家人のオーダーで、筆者はひとくちもらっただけ。それなのに半年経ってもまだ幸せな記憶として残っている。10月に訪れた際のデザート「さつまいものティラミス」は浜松在住のMotiさんが、わざわざ東北ツアー中に立ち寄ってまで食べたという逸品。
【番外編】肘折温泉・羽賀だんご
コロナ禍の中、ひっそり閉業されていた。あの団子が食べられないのは肘折温泉を訪れる人全員にとっての損失である。もっと食べに行けば良かったのだが、COVID-19対策が様々に試行されている日々の中で、それは難しかった。それでも悔やんでも悔やみきれない。
あらためてこうやって並べてみると、ツーリング編と丸かぶりですね(笑)。印象深いものだけをピックアップしたのが本編だが、これらとは別に、本当の意味で筆者の生活に根付いてしまった外食というのもある。どれもクルマで走りに行って、行く前から、あるいは出先で「あ、○○のあれ、しばらく食べてないな」と思いついてハンドルを切る、そういうお店がいくつもある。もちろんおいしい。しかし本当に心に残るのは、お店の人と交わす「御無沙汰ですー」とか「ごちそうさまでした」のひとことふたことでもある。もっともそんな風だと、新しいお店に行く機会はどうしても減ってしまう。ジレンマを感じないわけではないが、これがacatsuki-studio流のツーリングメシなのだから仕方ない。来年もどうぞよろしくお願いいたします。